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「完全」にむかいて進まん |
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ウェスレーが目指した「キリスト者の完全」− ジョン・ウェスレーはその代表的著書「キリスト者の完全」において、すべてのキリスト者は『完全』を目指して歩むべきだと説いた。それはマタイによる福音書5章48節に主イエスご自身が、「あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全なものとなりなさい」と語られていることを根拠としていた。 このことは当時のキリスト教会でも様々な論議を呼んだ。ある人々は「本来不完全な罪人たる人間に完全はあり得ない」と論じ、またある人々はウェスレーとメソジストたちの几帳面な生活態度を誤解して、「彼らは行いの完全を求め、信仰のみによる救いの教理に立っていない」と批判した。 しかしウェスレーは、何よりも聖書に忠実に、聖書において主が語り給うた通り「完全」は存在し、それは決して「自らの教理」ではなく「主の教理」なのだ、と反論した。そして自らの回心の体験に基づき、信仰のみによる救いの恵みの上に立ち、その恵みをもたらすキリストの十字架に示された神の「完全な愛」の内に人間が新たに生かされ、生涯を通じてキリストに従い、その愛の中に具体的な日々の生活を生きることに「人間の完全」はあると主張した。いわばキリスト者の完全は到達点(ゴール)としてあるものではなく道程(コース)として存在するものであり、「完全であられるキリストが人の内に宿り」「その恵みを受けた人間同士が互いに愛の内に生きること」に「キリスト者の完全」を見たのである。 ジョン・ウェスレーの生涯は、まさにその道程としての「完全」を示していた。メソジスト運動を起こしてからの彼は、ロンドン、ブリストル、ニューキャッスルを中心に、求めに応じて馬や徒歩で町々を巡り、各地で説教し、会員の生活訓練、指導にあたり、貧しい人々のための学校や福祉施設の設立に奔走した。生涯を通じて彼が旅行した距離は約35万キロ、50年間に4万回を超える説教をしたと伝えられている。弟チャールスをはじめ他の多くメソジスト指導者たちもこれに倣ってその生涯を捧げた。 馳せ場を走り終えたジョン・ウェスレーは1791年3月、次の言葉を残して88年の生涯を終え、天に召された。“The best of all,God is with us"「最も良きことは神が共にいまし給うことである。」 |
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『キリスト者の完全』
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ジョン・ウェスレーの墓
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シティー・ロード・チャーチの内部
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